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今年のノロウイルス感染症

秋も深まり肌寒い日が多くなりました。冬の訪れとともに増える病気の一つがウイルス性胃腸炎、いわゆる嘔吐下痢症です。今頃から新年にかけて多いのがノロウイルスで、春先にかけて増えるのがロタウイルスと呼ばれるものです。ノロウイルスは感染力が強く、施設内での集団感染やカキなどによる食中毒として、毎年ニュースなどでお目にかかります。

今年はモデルチェンジばやりで、先日インフルエンザワクチンのモデルチェンジのお話をしましたが、自然界ではノロウイルスがモデルチェンジをいたしました。昨年までの流行の主流はGⅡ.4と呼ばれるノロウイルスでしたが、今年になって流行しているノロウイルスはGⅡ.17(GⅡ.17型とします)と呼ばれ、これまであまり見られなかった種類だそうです。これにより心配されることは今までより多くの人が病気にかかりやすくなり、流行が大きくなることが懸念されます。どういうことかというと、多くの人はこれまでにGⅡ.4のノロウイルスには感染したことがあり、このウイルスに対してはある程度の免疫があるため大きな流行にはならないと考えられます。しかしほとんどの人はGⅡ.17型に対する免疫を持たないので、このウイルスが簡単に感染し、次々に感染が広がり大きな流行になる可能性があるそうです。

もう一つ困るのは診断の問題です。これまでのノロウイルスの検査試薬はGⅡ.4に対しては感度がいいのですが、GⅡ.17型に対しては感度が悪く、ウイルスがいるのに陰性と出てしまうことが多いそうです。検査でノロウイルスが出なくてもノロウイルスによる胃腸炎の場合もあり、保育園などで検査を指示された時には、そのことも踏まえて保育園の先生やかかりつけの先生と相談してください。

いずれにしてもこまめな手洗いなどによる予防、吐いた物や排せつ物の衛生管理が大切です。嘔吐や下痢で体調が悪い時は早めにかかりつけの先生に相談してください。