子どもの便秘・下痢について
お子様の便秘や下痢は、小児科でよくみられる症状のひとつです。下痢は、冷えや冷たい飲食物の摂りすぎ、食事内容の変化、疲労やストレスなど、日常生活の中のさまざまな要因で起こります。
また、ウイルスや細菌に感染した場合には、体内に入った病原体や毒素を外へ排出するための反応として下痢が生じることもあります。下痢の際には腸の動きが活発になるため、腹痛を伴ったり、排便の回数が増えたりすることがあります。
一方で、便秘も乳幼児からみられる症状で、「何日も便が出ない」状態だけでなく、硬い便が出にくい、排便時に痛みを伴う、便意を我慢するような様子が続くといった形で現れることがあります。
便秘や下痢が続くことで、食欲が落ちたり、機嫌が悪くなったりすることもあり、生活全体に影響を及ぼす場合があります。症状の強さだけでなく、経過や普段との違いを意識して観察することが大切です。

嘔吐・腹痛を伴う症状の受診目安
下痢や便秘に加えて嘔吐や腹痛を伴う場合には、消化管の症状だけでなく、全身の状態も含めて判断する必要があります。元気がなく、ぐったりしている様子が続く場合や、発熱が長引いている場合、水分をほとんど受け付けない状態が続く場合には、早めの受診を検討しましょう。
また、尿の回数が減っている、尿の色が濃くなっているといった変化は、脱水のサインであることもあります。
血便が見られる、便の色が白っぽい、強い腹痛を繰り返し訴える場合も、医師による診察が必要となることがあります。受診の際には、便や嘔吐の回数や状態、発熱の有無、食事や水分摂取の状況、機嫌や睡眠の変化などを把握しておくと、診察がスムーズになります。
胃腸炎が疑われる場合
嘔吐と下痢が同時にみられる場合、ウイルスや細菌による胃腸炎が考えられます。胃腸炎は年齢や体力、原因となる病原体によって症状の程度が異なり、軽症で自然に回復するケースもあれば、脱水や全身状態の悪化に注意が必要なケースもあります。
高熱が続いている、吐き続けて水分がほとんど摂れない、便や嘔吐物に血が混じっている、反応が鈍く意識がはっきりしないといった場合には、夜間であっても医療機関の受診を検討してください。
一方で、発熱が軽度で元気があり、水分を少量ずつでも摂れている場合には、自宅で様子を見ながら経過を観察できることもあります。判断に迷う場合は、無理をせず医師に相談することが大切です。

食事・水分摂取の注意点
胃腸症状があるときに特に重要なのが、水分補給です。嘔吐や下痢が続くと体内の水分や電解質が失われやすく、脱水を起こすことがあります。
嘔吐がある場合は、吐き気が落ち着いてから、少量ずつ水分を摂らせます。一度に多く飲ませると再び嘔吐することがあるため、間隔をあけながら進めることがポイントです。
水だけでなく、経口補水液を使用することで、体に必要な塩分も補うことができます。
冷たい飲み物よりも、常温の飲み物の方が胃腸への負担が少ないとされています。
症状が落ち着いてきたら、消化の良い食事から少しずつ再開します。食欲がない場合は無理に食べさせず、水分補給を優先しながら体調の回復を待ちましょう。

繰り返す症状でお困りの方へ
便秘や下痢、腹痛を繰り返す場合は、過敏性腸症候群が関係していることがあります。過敏性腸症候群とは、検査で明らかな異常が見つからないにもかかわらず、腹痛や便通異常が続く状態です。
症状の現れ方には個人差があり、腹痛が強く出るタイプ、便秘が中心のタイプ、下痢が中心のタイプ、お腹の張りやガスが気になるタイプなどがあります。原因は一つではなく、自律神経の乱れやストレス、過去の腸炎などが影響すると考えられています。
また、学校生活や家庭環境が症状に関係していることもあるため、症状だけでなく生活背景も含めて整理していくことが大切です。当クリニックでは、必要に応じて生活リズムの見直しを行いながら、症状に合わせた治療をご提案しています。

太宰府市で便秘・下痢・胃腸症状でお悩みの方へ
便秘・下痢・腹痛などの胃腸症状について、お子様の年齢や成長段階、生活状況を踏まえた診療を行っています。
「このまま様子を見てよいのか迷う」「何度も同じ症状を繰り返していて心配」そのような場合も、症状の経過を丁寧に確認しながら、受診のタイミングや今後の対応について一緒に考えていきます。
胃腸症状は一時的な体調不良であることもあれば、生活や環境が影響していることもあります。気になる変化があれば、どうぞお気軽にご相談ください。
